最近YouTubeからお薦めいただいた曲たち

 FERN PLANET「ソルジャーガールズ」2019/03/15 に公開

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現時点ではGtとBaの2人組で、サポートドラマーを迎えて活動中。BAND-MAIDを聴いている人ならかなり高い確率でお薦めされていると思う。曲作りはほぼGt&VoのSERINA(1998年生まれなのでまだ21才ですね)が担当しているらしい。「ソルジャーガールズ」は前身バンドRick Rack(SERINAが高校生の頃に結成)の代表曲のリメイクだが、SERINAが子供の頃、三味線を演奏していたと聞いてなんとなく納得した。FERN PLANETになってからの曲は、洗練と力強さを加えつつつも、どこか日本的な哀愁のようなものが変わらず感じられる。

 

Hump Back「拝啓、少年よ」2018/05/26 に公開

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 大阪出身の3ピース・ガールズバンド。2016年インディーズ、2018年メジャーデビューだが、今年9月に東名阪Zeppツアーが決まっており、今非常に勢いのあるバンドと言えそう(今年のRising Sun Fesでは BAND-MAIDの直後にやります)。音楽的にはTHE BLUE HEARTS まで遡れそうな、日本の王道ポップ・パンクという感じだが、全作詞作曲を手がけるGt&Vo林萌々子の「表現したい」という気持ちの熱量は相当高そうだ。このグループはSpotifyなどでの配信を現時点で行っていないのに、急激な人気の上昇が見られることから考えると、ライブにその真骨頂があるのかもしれない。

 

東京ゲゲゲイ「Yes or No」2018/06/23 に公開

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ダンスを中心としたパフォーマンスグループによるダンスチューン。他のビデオも見てみたが、「Yes or No」のようなノリのいい曲ばかりというわけではなく、やはりダンスパフォーマンスが主であり、音楽はあくまでそのバックトラックという位置付けのようだ。 もうちょっとこの手の曲をやってくれると嬉しいんだが。この曲についてはビデオを撮った(監督&撮影)人もかなり才能ある人だと思った。

 

ニガミ17才「ただし、BGM」2018/02/16 に公開

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元「嘘つきバービー」のBa&Vo岩下優介(ニガミ17才ではGt&Vo)が中心となって結成されたグループ(サムネの女の子はキーボード)。ボーカルはラップ調で、90年代のヒップホップ(スチャダラパーとか)や80〜90年代の Nile Rodgersプロデュース作品を思い出す。嘘つきバービー共々、今回初めて聴いたのだが、音楽性は随分変わったものの、根本にある「軽快さ」のようなものが共通しており、この軽快さを音楽の中に保ち続けたいという意思のようなものを感じた。

 

眩暈SIREN「偽物の宴」2017/01/20 に公開

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最近の日本の音楽には「ボカロ以降」の感性というものが間違いなく存在すると思うのだが、この手の感性とバンドサウンドがストレートに結びついた音楽って意外と見当たんないな(積極的に探していなかったというのもありますが)と思っていたら、絶好のサンプルと言えそうなグループが見つかった。しかし、最近の曲までさかのぼって聴いてみて感じたのは、ある種の予定調和性であり、他のボカロ系アーティストと同じような「手堅さ」であった。独特な世界を構築しているのは間違い無いが、そこにワクワク感があまり感じられなかったのである。知らない人にこのグループの音楽を説明するなら、こうした感想はすっぱり抜いて「ピコピコのないFear, and Loathing in Las Vegas」と言った方が通じそうだ。

 

そこに鳴る「掌で踊る」2018/03/16 に公開

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凛として時雨」のコピーバンドからスタートしたと言えば、多くの人が納得しそうだが、「凛として時雨」や Tricot がいくら変則的なことをやってきたとしても、そこにはなにがしかの「納得感(こんな感じで定石を外してきたんだね、みたいな)」があるのだが、このグループにはそれがない。「定石」ありきの「変則」ではなく、「定石」と「実験」が全く等価に存在しているように見えるのだが、普通そんなことをしたら確実に破綻してしまうので、これはよほどの天才が曲を書いたのか、膨大なセッションの積み重ねから奇跡的に破綻しなかったものを選んできたのか、どちらかと思われる(たぶん後者)。曲を聴いて少しでも興味を持たれた方は、これ以降のオリジナル作品の特にインストパートは必聴。さらに、動画サイトに上がっている「そこに鳴る軽音部 - YouTube」(J-Rockカバー集)と「みんなで弾こうシリーズ - YouTube」(オリジナル作品のパートごとの本人による解説)は必見。彼らの「この楽器でできることは全てやり尽くしたる!」とでもいうような情熱はすごいものがある。できるだけ長く音楽と楽器を続けて欲しい。